アオリイカ!きた!

潮は大潮。満月。
そして私は休み!
こりゃ行くしかない。
午後からの釣り。

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いつもの黄昏時の景色を眺めていたのだが、
いつになってもあたりが暗くならない。

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気がついたら背にしていた山からのぼってきた
まん丸の月明かりのせいだった。
釣りを忘れてしばし月に見入る私。
写真ばかり撮っていて、何をしに来たんだか。
いつも静かで人っ子一人いない小さな港だが、
イカ目当ての人が何人か。
こんなマイナーな港ですら5人も6人もいるんだから
近隣のメジャーな釣り場は混んでるんだろうな。

みんなこの日を楽しみにして来ている。
だから何となくウキウキしていて、釣れるかな、釣れたらいいね、なんて
全然知らない人なのに、話にも花が咲く。
女性の方だったんですね!と相変わらず驚かれたり
私が漁師さんの奥さんでだんなさんの帰りを待っているのだと勝手に思っていた人がいたり。
(つくづく人の想像力って面白い)
投げ方のレクチャーをしてもらったりと久々にコミュニケーション。

そうこうしているうちに、隣のお兄さんが500g強のものを上げた。
私の竿は軽いまま。
ちょっとやさぐれ気味で近くの直売店で買ってきたミカンを自棄食い。

あ、少し離れた場所で歓声。
あがったのは、まぎれもなくイカだけど
あんなデカイのは見たことないや。
足を除いた胴身が40センチもありそうな大物。
長い足を含めれば1メートル近い。
重さは800g以上あるだろうな。
まるでエイリアンだ。

で。私には?またボウズかな。
ミカンを口に放り込んでモシャモシャ。
何となくたまに竿をしゃくったりしながら、携帯をポチポチ。

んあーーーー来た!!!!

何ヶ月ぶりかのアタリ。
ぐいーんと引いてくれる感覚。
するっといなくなったりしないかドキドキしながらリールをくるくる。
大丈夫、来た来た!!
待ちに待ったイカ

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上がってみて・・・違う意味でびっくり。
あ、あれ?引きの割にはちっちゃい。
リリースぎりぎりサイズのような。
でもしっかりゲット。

イカって本来白いイメージだけど、警戒していたり興奮したりすると
こんな風に全身黒くなる。
(ちなみにシメた瞬間さっと真っ白に。)
目が緑に光っているように見えるのは、
実際アイシャドーを塗ったみたいに
目の周りはキレイなエメラルドグリーン。
英語ではアオリイカのことをgreen eye squidというそうだ。


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帰ってから早速お造りにした。
誤って墨袋を破ってしまい、あちこち墨だらけ。
でも嬉しいからいいんだ。

小さな子たった1パイ。
だけど私にとってはとても重い大きな1パイ。
だって前回上げたのが、初めて一人でイカ釣りに行った日以来。
それから朝に晩に通いつめてそれでも釣れずに苦節3ヶ月。
何となくじんわり嬉しさをかみしめた月の光がまばゆい夜。


お兄さんと話をしていて、『で、最近の釣果は?』と聞かれて
ボウズ続きで・・・と苦笑いしていた私。
これで、ちびっこいのが最近上がったと胸を張っていえる。