心をこめて

今日は自分の請け負っている仕事が1つ進んだ日。

お客様からアンケートの記入を頂くことがある。
私はそれを集計して月ごとで円グラフにしてまとめているのだが、
今まで別の人がやっていた仕事を引き継ぎ
私がコメントに対してのお礼状を書くように今月初めに言われていた。
だけどそのアンケートは支配人行き。
私みたいなヒラヒラの社員がすることじゃない。
でも他にやれる人がいない。どうしようかとずっと悩んでいた。
私には支配人の言葉を代筆する資格はないし、
書いているのは支配人ではなく私で、何だかゴーストライターみたいで嫌だ。

ずっと胸にひっかかってた。
忙しいフリをして考えないようにもしていた。
あるときふと思い立った。私の言葉で書けばいい、と。

お礼状のフォーマットに手を加えて別の枠をつくる。
その枠が私の領域。せっかくなので四季ごとに変えられる写真を挿絵のようにして入れた。
フォーマットに作った枠には何も書かない。
なぜなら私が手書きで書くからだ。
最近では手書きの文章を見ることはほとんどなくなった。
字に自信はないけど、その方が心をこめてひとりひとりに返事が書ける。
古い考え方かもしれないけど、手書きで一文字一文字書いた方が気持ちが伝わるような気がする。

やりはじめると意外に時間がかかる。間違えたら1から書き直し。
面倒だけど、でも自分の言葉でゲストに手紙が書ける。
接客とはちょっと違うけど、それでも何だか嬉しい。
結局今日1日で今月もらっていたコメントの半分ぐらいが発送されていった。

モミジの葉を押し花にして、封書に一緒にいれてもいいかなぁ。夢はふくらむ。
封を切って、便箋を開いたら、そこからモミジの押し花が出てくるなんて素敵ではないか?

会社の体制が変わることで辞めることを決める人が沢山いる中
ひとりだけモチベーションがやたらと高い私。