涙のトウモロコシ

やっと今週が終わった。明日と明後日は休み…
あり得ない沢山のミスとあり得ない凹みようとなんだかとにかく私の中では大変なシフトだった。

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休憩時間に川沿いでしばらく流れを眺めながら、ずっと言い訳ばかり考えてた。
寝不足だったから。疲れてたから。凹んでたから。
だけど腰を上げて戻る頃になって、それらの自己弁護の言葉達は
いつの間にかキレイさっぱり川に流れていったらしく
要するに失敗は失敗でしかないし、ダメな理由を考えるのではなく
どうしたら前に向けるかを考えた方がいい、と。
どこかでダメな流れを断ち切らなきゃって。そう考えたら少しだけ気分が軽くなった。

夕方。数日前に取った私の予約であり得ない大きな大きなミスがあった事が分かった。
でも、これまたあり得ない本当に奇跡みたいな出来事があって
結局誰にも迷惑もかからず、失敗は失敗として露呈することなく
全てがあれよあれよという間にうまく運んで収束した。
その奇跡みたいな出来事はいつも休憩で遊びにいく山の神様のお陰なのか、
はたまた大好きだった死んだおばあちゃんのお陰なのか
スピリチュアルなんとかの江原啓之の言うような守護霊のお陰なのか
私が持っていた運のお陰なのか
とにかく何なのかは分からない。
だけど、よく分からない何かに感謝せずにはいられなかった。

周りに迷惑をかけたと思うのなら素直に謝ろうと思った。
それで今の流れを断ち切ろうと。
お休みに入るのを前にして帰り間際に扉に手をかけた所で足を止め、
一緒に仕事をしていた他の皆に深々と頭を下げた。

「今週はみんなに沢山迷惑をかけてごめんなさい。
沢山失敗もするけどそれでも頑張ります。またお休み明けもどうぞ宜しく。」

仕事をしていた皆は手を止めて何故に私がそんな風にしたのか分からず目を丸くしていた。
そりゃそうだ。
からしてみれば大失敗だと思う事も周りからすればたいした事ではないと思うかもしれない。
しかも私が凹んでたことなんて知らない。
だけどやっぱり失敗は失敗だし、
仕事の処理が追いつかないことで取りもらして他の人に任せた電話も沢山ある。
私なりに失敗のケジメをつけたかった。お休みの後でまた頑張れるように…。
だけど本当は私はひどく負けず嫌いで、誰かに自分の負けを認めて謝るのが苦手だ。
だから内心はものすごく悔しい。

家に帰って…。
今日買ってきたうちのカフェで売っている甘い甘いトウモロコシを茹でて食べた。

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味来(みらい)という品種で生でも食べられるものだ。
茹でたてのトウモロコシにかぶりつく。
熱々のそれはすごく甘くて、水々しくて。
食べてたら、何故か知らないけど涙が出た。
涙が出たら止まらなくなって、おいおい泣きながら甘い甘いトウモロコシを食べた。
甘いはずのトウモロコシが気持ちしょっぱく感じたのはきっと涙のせい。

食べ終わったらなんだかすっきりした。
多分これでまたいつもの自分に戻れる気がする。