クレーマークレーマー

そんな古い映画があった。
今日の話は映画のレビューでもなんでもない、ただのクレームの話。

お客様の中には受け答えするスタッフによって態度を変えたり、難癖をつけたがる人もいる。
テルマンとしては、お客様のご希望を出来るだけかなえてあげたいと思うが、
なんでもかんでもYesという訳ではない。
○○致しかねます、という言葉には冷たい響きがあるので好きではないが、
例えば料金を安くしろだとか、あまりにも横暴な申し出は結構きっぱりお断りしてしまう。
そして意外にきっぱりお断りしたものに対しては、そのお客様は素直に聞いてくれたりするものだ。

昔、王様のレストランというドラマがあった。
そこで松本幸四郎が『お客様は神様ではない、王様です。
王様は偉いです。ですが、王様の中には首をはねられる人もいます』と
横暴な客に対して丁寧に、なおかつ毅然とそんな内容の台詞を言ったシーンがあり
妙に印象に残っている。

以前料金が高い、と難癖を付けていらっしゃったお客様がいた。
高いと言われてもご案内出来る料金は決められている。丁重にご説明し、
お断りしてご納得頂けた様子だった。
それから数日後にフロントスタッフが、お客に料金の事で難癖をつけられて
言われるがまま日にち限定で本来は受付が終了しているディスカウント料金のご案内をした。
『客によって案内や態度を変えるとは何事だ』と。
難癖をつけたお客様は私が以前Noとお断りした同じお客様。
私がご案内した際にはすんなりご納得頂けた様子だったのに、
私に難癖を付けた事と同じ事でフロントでさんざん絡んでひどくお怒りだったとか。
その後私宛に頂いた電話で、ディスカウントを丁重にお断りしたら、
やっぱりすんなり「わかりました、また次回にします」

・・・スタッフによって態度を変えているのはお客様の方だったりして。
私はお客様の首をはねるつもりも毛頭ないが、やっぱりお客様は王様だ。
思わず苦笑いである。