木を見て森を見ず

よく間違えた日本語の例で出てくるが、
「○○円からおあずかりします」という店員。
あの「から」は何だろう。
○○円をあなたから預かったよ、という意味なんだろうか。
そんな事を考えながらあるラーメン屋のカウンターで
くんたま醤油ラーメンを待つ私。
あ、あと鉄焼き飯ね。鉄板に触れたご飯におこげができてこれがうまいんだ。

空いたテーブルの片付けに専念する若いスタッフ。
キッチンからは「おねがいします」の声。
キッチンの前に並ぶ出来立ての美味しそうなラーメン。
…片付けに夢中のスタッフ気付かず。
もう1度おねがいしますの声。
あー伸びちゃう伸びちゃう。

トレイがあるのに、両手で食器を重ねておっかなびっくり運ぶスタッフ。
皿は皿で1回目。
グラスだけで2回目。
灰皿とおしぼりで3回目。
トレイを持っていけば1度で片付くのに…。

駐車場の****というナンバーの車のライトがついているとお客さんがスタッフに指摘。
スタッフが情報を共有するために約3分。
現場確認に1分半ぐらい。
そしてスタッフ同士でどうやって店内のお客さんに確認しようかごにょごにょごにょ…。
店内のテーブル席にいたのはあわせて5組ぐらい。
聞いた本人がその場でテーブルに確認に回れば1分で済むのに…。

あ、あそこのテーブルのご夫婦、店員を呼ぼうと一生懸命目で追ってる。
あぁ素通り…私と目があっちゃった。しまった。

彼らが悪いんじゃない。
それぞれ一生懸命に声を出し、それぞれが一生懸命に動いて仕事をしている。
だけど、なんか効率が悪い。
待っていて見ているのに飽きないんだけど。
動きの無駄をいかにして省くか。
多分全体を見る目がないとこの無駄には気がつかない。
木を見て森を見ず。
なんだかハラハラドキドキの食事だった。