隣の芝は青く見えたか?

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いつの間にか年が明けていた。
小林幸子が鶴になり、
遠くから風に乗ってかすかに聞こえる
除夜の鐘をかみしめるうちにウサギ年の新年がやってきた。
ぽかぽか陽気で寝正月を決め込んだはいいが
今まで経験した事もないくらいに酷く寝違えてしまい
(どんだけ熟睡したんだか)
全く首が動かせなくなり数日痛みに苦しみ、
ふと気付けばあっという間に7日が過ぎていた。
 
年が明けても同じように東から日が昇りそして西へ暮れていく。
いつもと変わらない毎日だ。
 
暮れに後輩のステップアップの相談を受けた。
早い話がこの業界では付き物の転職の事。
実際私も何度か経験し渡って得た物も反省も多い。
私の話、後輩自身のこの先の話、
気付けば2時間話しようやく電話を切ったら声がガラガラに枯れていた。
 
人ってあまり喋らないと話し方を忘れちゃうのかしら。
 
そんな私は…目下立ち止まり中。
電話を切った後の静寂の部屋。
今私がしている事と言えば1日に着物を1着ずつほどいて反物に戻す作業。
それから日課の散歩とたまに水泳。
生産性ゼロに近い生活を送り、かつてバリバリ働いた私は今ここにいない。
ぬっこさん何してるんですか、早く社会復帰を考えなさいなと後輩に叱咤されるような現状。
 
静寂の中で「隣の芝は青く見えたか?」と自問自答してみた。
その答えは…「否」。
突っ走り、がむしゃらな時間は楽しかったし、それはそれで後悔はしていない。
でも…
違う道に進むのかまた同じ業界に戻るのかは別として
どう転んでもこの生産性ゼロの時間を過ごした先に何があるのかちょっと楽しみでもある。
 
多分たいして変わらないのだと思う。
人はそう簡単には変わらないし劇的な変化が望むものでもない。
年が明ける前も明けた後も毎日朝がやってきて
頭上をぐるりと半周した太陽が、地球の裏側に夜明けをもたらすのは変わらない。
それと同じくらいに毎日は粛々と続いていき
そうして粛々と過ぎていく中で何かを掴んでいく。
でもこの先「ゼロ地点に佇む」今の自分を後ろから振り返ってみて
ガリガリと身を削らない為の生き方を模索した事を
懐かしく思う日が来るんだと思う。
 
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そんなこんなで・・・
2011年もぬっこをどうぞ宜しく。
とりあえず三つ指揃えてごあいさつ。