ケセラセラ旅行記2日目 メインイベント、蟹!
ばばばばーん!
蟹である。(いうまでもないか。なぜか蟹のこの姿って敵キャラっぽいと思うのは私だけだろうか。)
毛穴から蟹の匂いがしそうなぐらい、翌日起きたら甲羅を背負っているんじゃないかと思うぐらい
蟹を食べてきた。
そもそもこの旅の、唯一の目的が「蟹を食べること」なのだからそりゃぁ期待も膨らむというものだ。
日本海にはあまりなじみがない。
なんせ海なし県在住の上に、太平洋側なのだから。
海側というのは温暖な気候という固定観念があるが、
日本海はそれが当てはまらない場所だと思う。
海沿いから雪景色、というのは
この土地では当たり前なんだろうけど
どうも異質に思えてならない。
海に出てからもしばらく歩く。
こんな景色をみながらてくてくてくてく。
そろそろ足が痛くなってきたものの、蟹のためだ。
もうひとがんばり。
能生(のう)市にある道の駅「マリンパーク能生(のう)」。
車で5分という響きが近く思えたのだが、駅から歩いたら意外と遠かった。
あるけどもあるけども…。実際4キロぐらいあった
あれ・・・車で来たときは意外と
すんなりぴゅーんと一瞬だった気がしたんだけどな。
ここは再訪。そこまでしても歩いてでも食べに来たかった場所である。
かにや横丁、と呼ばれるのだが、
ベニズワイガニの蟹カゴ船ごとに店を出していて
自分の船で獲ってきた蟹をそれぞれの店販売している。
価格は800円~5000円まで蟹の大きさや身の入りによって
さまざま。
店ごとの客引きがすさまじいので、
一めぐりすると多分蟹足5~6本分ぐらい食べられる。
ひと回りしてまずはお腹の準備体操。
あの、ご予算は…と聞かれて
「2000円でお腹いっぱい食べたいんです!!」と
元気よく返答。
自分の顔よりも大きな甲羅の蟹を3杯、購入。
この子とこの子がいいかな・・・なんて言いながら選んで購入すると、
濡れタオルと桶、割り箸とキッチンバサミ(店によっては蟹スプーン)を渡されて
隣の体育館みたいな建物へ。
ただ、長机とパイプいすが並んでいる殺風景な建物なのだが
そこでその購入した蟹を思う存分食べられるというわけだ。
こんな立派な蟹足を前にして、
多分私の顔はにやにやしていたに違いない。
怪しい。怪しすぎる。
でも…なりふり構わず食べたくなる程だ。
いやいや。そんなあわてて食べなくてもだれも取らないから!
(多分そう言われそうな勢いである)
顔中蟹まみれにしながら、一心不乱に食べる私。
やっぱり怪しい。
でも、甲羅いっぱいの蟹味噌、
甘い甘い蟹の身。大満喫。あぁ。幸せだ。
蟹をお腹いっぱい食べたはいいけど、
この日の気温は10度にも満たない、
日本海からのすさまじく冷たい風がふきすさぶ日だった。
身体が冷えてしまったので、シメはカニ汁で・・・
(どこまで贅沢なんだろう)
あーお腹いっぱい。
ごちそうさま。
太平洋の魚しか基本的にお世話になる事がない
土地に住んでいるせいで
実際に店で並んでいるのはほとんど目にしたことはない。
目がくりくりしていて淡いさくら色のこの魚。
テラテラ光って見えるのは寒天質のぷるぷるの身体だから。
1000メートル以上の底の方にいる深海魚だ。
名前の由来は非常に残念。
ゲンゲは、方言で「下の下」の意味。
ズワイガニの漁で一緒に揚がる魚で、
捨てられてきた魚だから下の下の魚、
ゲンゲなんてひどい名前が付けられている。
このぷるんぷるんの状態からカリカリに干して食べるそうだが、意外とこれが美味しい。
(味噌汁にしても食べると聞いたことがある)
北陸に行った際はぜひおためしあれ。