奥会津で素朴な疑問をぶつける

今回の旅では、福島県の昭和村、三島町柳津町と奥会津の3つの町を訪れたのだが
不思議に思ったことは道を歩く村人一人いないこと。
まるでゴーストタウンである。
村民はいったい何をしてるんだろう、という疑問が。
昭和村のからむし織の里のお店の人にその質問を率直にぶつけてみた。
 
すると…「みんな忙しいんです、別に遊んでいる訳じゃないんですよ」としごく当たり前の答えが返ってきた。
何が忙しいかと問うたら、長い冬の間には作物は取れない、今は農作業の繁忙期だから、と。
それにその他にもいろいろとやることがたくさんあるんだ、と。
都会の人はゆったりした生活があると思うだろうけれど決してそんなことはなくて
毎日は飛ぶように過ぎていくしあっという間に季節は変わっていく、との弁。
そういうものかなぁ、と思ったけれど確かにそうだ。
 
雪国の春は遅い。
雪が完全に溶けて芽吹きを迎えた今頃は山菜を採りに山に入るし
田んぼや畑の作付けも同時にやらなければいけない。
山から採ってきた山菜は塩漬けにされて一年中料理に使われる。
秋の時期はキノコ。キノコも塩漬けだ。
その作業だって大変に違いない。
冬は凍みモチや凍み大根を作る。
雪が降れば雪下ろしをしなければ家がつぶれてしまう。
 
イメージ 1
冬の間にカゴを編むための素材採りも決して楽な作業ではない。
しかも、この素材、採ってすぐに使える訳ではない。
カゴとして編むためには、とってきた木やつるの皮を剥き、編める状態まで細く裂いたり
または草を叩いて繊維状にしたり、まずは使える素材にするためには幾重にもやる行程が待っている。
それを春~秋のシーズンに同時進行で行うのだから
こりゃぁ確かに忙しいに違いない。
 
皆に(あちこちで聞いたらしい笑)失礼とも思える質問をぶつけた結果
見えてきたのは、奥会津の人々は本当に働き者だということだった。
 
ところで・・・食いしん坊の私、会津の食文化は外せないところ!
長くなるのでこれは別の記事にて。