奥会津の味覚に食い倒れてみる

ところで食いしん坊の私としては、食文化も外せない!
 
イメージ 1というわけで、今回買ってきた凍み大根、そして凍みもち。
冬の雪の間に大根やもちを軒先に
干して乾燥させたものだが、これがまた凄い。
要するに、インスタントラーメンのスープやかやく、
インスタントみそ汁などの製法に使われる
「真空凍結乾燥(フリーズドライ)」の原理に近い。
凍結させてから、素材の水分を飛ばしていくのだから。
要するに素材の味や風味を損なうことなく、
常温でかなりの間保存出来る、という昔の人の知恵だ。
水を加えれば、素材の内部に水分が浸透して
簡単に元の状態に戻る。
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凍み大根は、帰ってから計りにかけてみたら
大根ほぼ1本分がなんと42グラムだった。
 
切って水で戻したらまるで麩みたいな形状に。
ここに旨味が凝縮されている訳ね。
これから、煮物に変身する予定。
 
 
 
 
 
 
イメージ 3凍みもちは、油でからりと揚げて塩をしたものある。
(醤油味もあるらしい)
要するにおかきもちなのだけれど、
普通のおかきとは味わいとまるで違う。
形容するなら、
ほろほろ、しゅわしゅわ、さくさく、といったところ。
さっくりした凍みもちを一口含んだ途端にほろりとほどけて
唾液を含んでしゅわしゅわともちの旨味が口にあふれる。
これは癖になりそうだ。
でも1枚、要するにおもち1枚分…
更に油で揚げてあるということはカロリーは相当のもの。
食べて寝てばっかりの怠け者の私には恐ろしい食べ物である。
 
イメージ 6それから、会津地鶏
会津地鶏とは三島町のブランドで
黒い羽根に白い模様の美しい鶏である。
400年以上前に平家の落人が
愛玩動物として飼っていたものがそのまま交配されることなく
受け継がれてきたとか。
 
旨味がぎゅぎゅぎゅぎゅーっと凝縮されていて、
鶏とはこういう味なり!というのを
肉全体で主張しているって感じだった。
多分今まで食べた鶏の中で一番美味しかった。
青空の下ビールとともに頂きたかったところだけど、車で帰る都合上ぐぐっと我慢。
 
イメージ 7そして、こしあぶらの炊き込みご飯。
「こしあぶら」とは栃木では「シラキ」と呼ばれている
山菜のこと。
もう栃木の方では採取終了なのだけれど、
雪解けが今年は特に遅かったとのことで
まだまだ採取可能とのことだった。
たらの芽よりも入手困難の、このこしあぶら。
独特の苦みと香りが強く、野性味あふれる山菜である。
そのこしあぶらを味付けし炒めてから炊き込んだご飯は
ご飯全体にこしあぶらのいい香り。
口に含めば、THE春の味覚!
 
ってどこまで食べるの?って感じだけど、食道楽、食欲の権化なのでそれは置いておいてっと。
 
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そして柳津町の、あわまんじゅう。
火災に遭ったお寺の住職が、今後火災に「あわ」ないようにということで考案したおまんじゅうだというのだが、
実際この地域は古くは米や麦の育たない山あいの地域。
あわやひえなどの雑穀を食べる機会が多かったのだろう。
 
この鮮やかな黄色のおまんじゅう。
牛を祀った虚空蔵尊の門前に軒を連ねるまんじゅうやで
ふかしたて熱々をはふはふしながらいただく。
食味は、道明寺粉を使用したさくらもちに似ている。
ここでしか食べられない逸品である。
 
たった2日の奥会津の旅、実はぬっこ食い倒れの旅でもあった。
…っていつでもどこでも食い倒れているが。