ぬっこの決断

更新しない間、松本→栃木→都内と駆け回っていた。
今も都内潜伏中、今日で5日目。今日栃木に帰る予定だ。
更新しようとパソコンを持参して出かけていたのに、それどころではなく、
昼間動き続ける→夜ひたすら寝るの繰り返しで、やっと落ち着いて更新出来た次第。
 
さて、「始まりの刻」が訪れた私。
実は、まったくの異業種への挑戦をしようとしている。
人生の舵を180度切った。
今回それのテスト試用が3日間、そして正式採用が決まった。
決して今までと比べて待遇がいいわけでもない。
いやむしろ都内に住む事となれば、懐事情は多分人生で最も厳しいものになるだろう。
 
それではなぜそれを選んだか?
だって人生1度きりだもの。
心に湧いた強い思いに素直に従ったまでだ。
私は、燻製に魅せられた。
悩み抜き泣いてもがき苦しんだけれど、今後それをなりわいとして行こうと思う。
もちろん周りに反対もされた。この決断を見て、賛否両論なのは承知の上だ。
今回決めた職業は、ハム・ソーセージ店への弟子入り。
ちなみに3日間のテスト試用は
初めてひたすら豚肉をさばき、ソーセージを詰め、重たい機材の洗い物をした3日間だった。
 
燻製はあくまで趣味として続けていき大好きなホテルの接客の仕事に戻るのも選択のひとつ。
だけど、これからは今まで働いてきたホテルに卸せるような、
最高のハムやソーセージを作れるようになる事、今はそれが夢だ。
もっとも夢を追う歳でもなかろうにと言われそうだが。
 
作るのなら最高のものを自信を持って作りたい。
気が付けばルーチンワークに慢心してしまいがちだろう。
それは何の仕事にもいえるけれど、
ただ肉をさばくだけじゃない。ただソーセージを腸詰して燻製の機械に入れるのではない。
さばいた肉は大事な原材料だし、燻製の機械の使い方を覚える為でもなければ
1日の仕事をこなすだけの為でもない。
それはあくまで最終的にお客様に味わってもらうの行程のひとつだ。
 
自分が常にお客様に関わる仕事をしてきた事、そして私自身が、食べる事が大好きな事、
だからかもしれないが私は、食べる側の事を常に考えていきたい。
街場のレストランだろうと、個人のお客様だろうと、最終的にそれが口に入るのは「お客様」に違いない。
そのお客様に対して、真摯でそして何よりも正直でいたい気持ちは
ホテルで培われたものだと自信を持って言える。
 
人生の長い長い夏休みがまもなく終わろうとしている。
そしてこれから家探しやら引っ越しやら、長い長い夏休みを過ごした分、
沢山の宿題に追われる事になるようだ。