雲が生まれる場所

雲が生まれる場所を知っているだろうか。

今日みたいにお天気が崩れそうな夜、山に登ると、
どうやって雲が湧いてどうやって風が生まれるのか、
その生まれる瞬間を見られるような気がする。
天気予報的な話ではない。
気圧の高いところから低いところに風が流れるのは大昔に理科で習ったような気もするし、
この際メカニズムについてはそっちのけの話。

山の上までドライブ。行き先は標高1400mの場所。
山に進むにつれて霧が濃くなる。
視界はほとんどない。その上霧雨。
オレンジに反射するセンターラインで
かろうじて道がどちらに曲がっているのかをやっと推測できるぐらい。
でも、その濃い霧だと思うその真っ白な空間は、実は雲の中。
ある場所を境にしてまるで五里霧中って言葉の原点の景色が嘘みたいにパッと視界が開ける。

そして月が照らしだすその雲の流れはめまぐるしく
そしてどんどん増殖してどんどん形を変えていく。
あたりを見回すと、山のはるかかなたで木々が風にざわめく音。
そして数秒後私の肌にまで届く力強い風。

月の光に照らされて、雲の厚みがはっきり分かる。
形がどうやって変わってゆき、
どうやって下界にその雲が集まって下りていくのかはっきり見える。
雲海と呼ぶにはおどろおどろしいおびただしい雲が下界に広がっていく。
明日は雨かもしれない。

山の端から雲が生まれる。
生まれた雲が空に遊びながらどんどん広がり、覆い尽くしていく。
風は山の向こうで生まれ、勢いをつけて吹き下りてくる。
辺りは静寂。
霧で視界がない中、延々山道を車でのぼってくるようなもの好きは私ぐらいしかいない。
そんな人気のない駐車場でベンチに座って一人雲の観察。
今日の月は雲を照らす脇役。

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帰ってきて、無性にお腹が減った。
水餃子とビール…と思ったけど切らしたので焼酎。
さっき夕ご飯をがっつり食べた後だったんじゃ…
もう消化終了?!こんな夜更けに食べすぎだ。

あぁなんか私は時間を満喫してるんだか、浪費して堕落してるんだか。