暴れ馬と向き合う

昨日は散々だった。

とりあえず失敗の発端はそもそも私なのだけれども
投げ掛けられた厳しい言葉に完全にオーバーフロー。
違う。そんな手ぬるい仕事をしているつもりじゃない。
ただ、今は自分の仕事量をセーブしながら様子見をしたり、
余暇は余暇として、過ごす当たり前の事をする練習中。
だから、セルフコントロールに失敗して、凡ミスをしたりするんだ。

でも反論出来ず。


仕事中に涙を見せる事がどれだけ迷惑をかける事か。社会人としてご法度と言っても過言でない事も、十分、いやもう痛いほど知っている。


だけど、止まらなかった。こうなると、自分でもどうにもならない。
一旦トイレに駆け込み戦線離脱。

あぁもう痛々しくて自分が他の人だったら目も当てられない。
悪夢の再燃かと誰もが思っただろう。

こんな風に私は1年半前に苦しみ抜いて辞めて行ったのだから。
これを読む皆さま方の中にも、ほーら言わんこっちゃない、と思う人もいるに違いない。

だけど…
何となく、1年半前と違うのは周りの人たちの目ががただの傍観者じゃなかった事。

上司が後からぽつりと一言。
離脱した後、ちゃんと戻ってきてくれて良かった、と。

ものすごく扱いにくい暴れ馬みたいな私。
自分が思うように動けない事を他に責任転嫁する意地の悪さもなければ、
自分で自分を甘やかす術も持ち合わせていない。
そしてそれを周りに理解しろと言うのも無理な話だ。
でも、そんな私を皆知ってくれている。
見守り声をかけてくれる。
あぁ。
いい仲間に囲まれて、いい上司に守られている私は、間違いなく幸せ者だ。

やれる自信なんてない。
綱渡りの日々。
だけど。
だけど、
『やるしかない』とかそんな刹那的な思いではなくって、
やれる気がする。
浮き、沈み、溺れ、もがきながらも、前に進める気がする。

自信なんてなくてもいいんだと思う。
身の丈程に出来ればそれで十分。
やれる事をやれるだけ。

そう。
涙を流す事もあれば、
不甲斐なさに壁にこぶしを打ち付ける日もある。
だけど、やれる事をやれるだけ。

最近は、そんな風に暴れ馬な自分と向き合い始めている。

メイクミラクル

サプライズの手配というのは、手配をする側もドキドキわくわくするものだ。
 
久しぶりの大きなサプライズ手配。
お客様の話なので詳細は書けないのだけれど、
結婚式の前例がほとんどない旅館で、ウェディングドレスやヘアメイクさんを手配することに。
 
ものすごい話が持ち込まれたもんだ。
 
本来であれば、つても何にもない貸衣装やウェディングブーケなど物の手配のほかに
撮影のカメラマンさんにヘアメイクさん。人の手配もある
どうやって手配したらいいものやらと頭を抱える話なのだけれど、
依頼の電話を置いた1時間後には諸々の手配全て完了。
たった2本の電話で、である。
 
自分でも信じられないまさにミラクル。
 
そんなミラクルを起こしてくれたのは、もう知り合って何年になろうかという
ウェディングプランナーの姉御さん。
この話が持ち上がって、真っ先に浮かんだのはその姉さんの顔と姉さんが所属する社長の顔。
どうすればいいのか、見えない道筋を照らしてくれて手配も全て委託。
ただただ宿泊の予約を取るだけじゃない、こんな仕事が突如入るのも
やりがいを感じずにはいられない。
そして…何よりも人の輪の大切さをに心から感じずにはいられない。

突っ走った1カ月

空白の1カ月半である。
実は今日は、みかんの国に引っ越し突っ走って初めての完全なるオフ。
昨夜日付が変わるころに床につき、目が覚めたのはなんと夜の7時。
これが1か月分の疲れ。若くない証拠である。
 
休みがなかった訳じゃない。
だけど、その休みを私は休息の時間として使わなかった。
とにかく家に居ない1カ月だった。
それは荻窪が恋しくて恋しくて仕方なかったから。
休みの日は、仕事を終えてそのまま電車に飛び乗り荻窪へ。
実は荻窪滞在2時間、往復4時間、翌日は普通に仕事なんて
無茶苦茶なスケジュールを組んだ日もある。
仕事、仕事、仕事、遊び、酒飲み、親しい友人との楽しい時間、そして仕事、仕事。
そんな感じである。
 
途中風邪をひいて高熱を出したりもした。
仕事でぷんすか怒ったりこっそりトイレで泣いたりもした。
それでも私は元気で頑張っている。
 
私は今まで、熱海にいながら箱根の予約を取っていた。
それが、内部異動により、来月から熱海担当に。
さて、新たなステージに突入することになった私。
来月も波乱万丈でエキサイティングな1カ月になりそうだ。

怒涛の移動劇はじまる

ぬっこの長い長い夏休みは終わりを迎えて、本格的にまた動き出す。

よっぽど荻窪を離れたくないのか昨夜はまさかまさかの発熱。子供か、と悪態をつきながら就寝したのが日付が変わる頃。

とりあえず、今日は栃木、荻窪間を往復する予定である。

今朝は4時起き。
まだ外はほの暗く、バスなんて運行前。

普段往来の激しい幹線道路も、ヘッドライトはまばらだ。
来ない上に捕まらない回送タクシーを身を呈して止める。
迷惑そうに駅まで2メーター。

予定の電車までは時間がある。
24時間営業の蕎麦屋でかけそばをすすりながら辺りを見回すと、
恐らく仕事を終えた、若い夜の蝶が数人かしましい。
彼らの時間軸はまだ日曜日の夜の延長なんだろうな。
空が白むにしたがって
街が眠りから醒めて行く。
往来する人々もスーツ姿が多くなり週明け月曜日のパリッとした表情。

電車に揺られて1時間40分。
栃木に帰ろう。
今日の夜車で荻窪に戻ったら、次は小田原である。

引越し完了まで今日を含めてあと3日。
駆け抜けよう。

まもなく引越し始動

引越し始動まであと3日。
そんな私は何だかんだ言いながらも荻窪にいる。

今回居抜き引越しだが、荷物を運ぶ都合上、来週は湯河原と荻窪を恐らく三往復…
決して楽な行程じゃないけど、
見積を取った引越し屋に頼むよりこの方が安い。
(というか予算が取れなかった)

でも…本音は。

この街と、この街に集う人たちが大好きで
出来るだけ長い事ここにとどまっていたいのかもしれない。

(追記)
バス停で、飲み友達にばったり会った。
最近どうしてる?なんて話から今回の引越しの話をしたところ…

な、なんと!
その方の会社のワゴン車で荷物をまとめて運んでもらう事に。

往復で300kmもあるのに、人も車もあっという間に手配。
持つべきものは友達である。

湯河原帰りのスペシャル定食

昨日まで予定になかった事だが、午前中の電話で湯河原行き決定…

話はいつも急展開。
というわけで家を決めに小田原経由し湯河原へ行ってきた。

海側湯河原、徒歩でぐるり一回りの強行軍、結局2時間半歩き回り、家と駐車場の目星をつけてきた。

決めた部屋は海まで歩いてたったの2分!
そしてそこは海抜5m…地震は考えたくない場所だ。
それはさておき。

いつも懇意にさせて頂いている居酒屋にお土産を買った。

『かまぼこ』と『日本酒』。
お世話になっている皆に、
お疲れさまセットである。
いつもここのカウンターの端っこが私の定位置。
いったいあと何回、ここに座って皆の顔を見られるのだろう。

今夜はスペシャル定食が出てきた。

揚げ物2種につくねのあんかけ、麻婆豆腐に豚冷しゃぶサラダ、ホタテ貝のソテー、それから悶絶するほど美味しくて大好きなほっき貝のミニグラタン。

そんな定食メニューにはない。
裏メニューで頼んでも出てこない。
それが立派なお膳に載って目の前運ばれてきた。

当然本日一食限定の定食、である、値段設定もない。
これ幾らにしようか…と聞かれたので適当に2500円と答えたのだが、
みんなの私へのはからい、想い、いろんな事を考えたら値段なんて付けられない。
あんまりニコニコ食べていたら、
デザートに葛餅まで出てきた。
まだ食べられるか?とチーズケーキまで!
もちろんデザートなんぞメニューにはない。
もはやこうなると何でもアリである。

ところで彼らは今晩、仕事上がりに板わさで一杯やったのだろうか。

そんなプライスレスの定食、実は味なんて分からなかった。
嬉しくて嬉しくてこみあげる涙をこらえるのに必死だったから。
せっかく作ってくれたのに泣きながら食べる事もなかろうに。

複雑な顔をしている私を心配して、何か悲しいの?元気出しな、なんて励まされたけど
悲しかったんじゃなくて
ただ、ただ、感激して涙が出てしまったのだった。


明日、久しぶりにパソコンを開きます。
皆様からのお言葉、きちんと返信致します。

アツい人たちとの出逢い

荻窪に来て出逢った、素敵な人の話である。

まずはお世話になったハム屋さんの社長。
無添加ハムソーセージの第一人者であり、日本一のハム屋さんだと私は今でも思っている。

彼はいつも言った。誰の都合で仕事をしているか、と。
こちら側、つまり生産者側の考えではなく、常々お客様の立場になり製造作業をするように、と。
そのためには、三手先まで読み周り動きまで読んだ上で、仕事するように、と。
そして、いつも通う焼き鳥・北海道料理屋の店長。
とにかく動きに全く無駄がない。
隅々にまで目を配り、飲み物は皆足りているか、料理を待ちぼうけている人はいないか。
美味しいものを提供するために独自ルートで新鮮な魚を漁師さんから直接仕入れる。素材も妥協しないし動きも妥協は一切ない。
彼の目標は日本一の顧客満足度100%の焼き鳥屋にすること。

職種は違えど根っこにあるマグマみたいな熱い想いは変わらない。
視線は常にお客様の方に向き、そしてただただひたむきに仕事と真っ正面に向き合う。
そして彼らの共通点は、決して遊び心を忘れていないこと。

そういえば、私が付いていく上司もそんな人だ。
年間を通して100%に近い稼働のホテルを束ねる総支配人である。

時々あまりに早口過ぎて理解に苦しむけれど
私にとって頼れる兄貴。
気付いたたら知り合ってもう10年経つ。

素敵な人々に出逢い、彼らから私が得たものはなんだろうか。
言葉ではなく、行動や所作、からも教えてもらった事は本当に沢山ある。

私の全力疾走で衝突してしまう青くささみたいなものから
脱却するヒントを彼らは持っているんだと思う。

かつてと同じ職場に戻る訳だが、
私自身彼らとの出逢いで
何かを得て信じるものが見えてきた気がする。
人はそう簡単には変わらないけれど、
変化や変革を怖れずに、
生きていけたらと思う。

とどのつまり。
私らしく、という事だ。