初午、しもつかれ

しもつかれ」という食べ物を御存じだろうか。
栃木に古くから伝わる郷土料理で、
多分他県では馴染みのない食べ物である。
 
この「しもつかれ」は、旧正月から通算して初めてのうまの日(つまり今日だ)に作って食べる習わしがあり、
材料は「おにおろし」という竹製のおろし金で
荒くすりおろした大根、人参、そして節分の余った(!)豆、
荒巻鮭の頭(!!)を酒粕で煮て作る食べ物である。
鮭から塩気がかなり出るため、調味料は酒粕だけ。
でも各家によって意外と味わいが違ったりもする。
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見た目は…かなり良くない。
この見た目の悪さと酒粕を使用する独特の味わいの為か、
非常に子供たち(いや大人も…)不人気料理だったりもする。
だけど、私は好きだ。
酒のつまみにもいい。
鮭の頭は圧力なべでほろほろに煮てから、
それぞれの具材を大きな鍋でくつくつ煮る。
…ってこんな詳細の説明をしながら、私は自分では作らず
相変わらず今年も母が作ったのだが。
自宅から「橋を渡らない」7軒分のしもつかれを食べると
その年1年は病気をせず健康に過ごせるんだとか。

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この時期になると、スーパーにも
しもつかれの材料がまとめて並んでいたりする。
それにしても鮭の身ではなくって頭だけ使うなんて…。
魚売り場で、頭だけ販売している光景は
この時期の栃木県だけだろうな。
 
昔から脈々と受け継がれている味がある。
こういう文化みたいのって、大事にしたいなぁと思う。