先手必勝

気がつけばお山もだいぶ秋らしくなってきていて、ススキ野も金色の草原。
そしてうちのホテルも激震から2ヶ月近く経ち、来月は満室の日もポツリポツリと。
待望のロックンロールな連休が間近に控えている。

仕事のやり方について、最近あれこれ考える。
基本的に私のやり方は即決即行動、そして先回り。
お客様の動きは刻一刻と変わる。人が相手なのだから気分も行動も変わって当然。
それに合わせてこちらも動く。

一言で言えば簡単だけど、それって結構難しいこと。

ほんの15分の出来事なのだが・・・
先日、予約の変更を承ったお客様。
泊まる日にゴルフの手配をしている、と会話の中でちらりと言っていた。
だが、こちらで手配した覚えはない。

・・・もしかして

予約漏れ??

ゲストの勘違い?

またはお客様御自身での手配?

怖いのはこちらでの予約漏れ。
ゲストにこちらで予約を入れた覚えはない、と言う訳にもいかない。
だからひとまず、用件を終えて受話器を置いた後でゴルフ場に電話。
予約電話は既に終了していたのでゴルフ場に車でひとっ走り、直接出向いた(たまたま近くのゴルフ場)
やはりお客様の名前での予約はない・・・ひとまず空いている時間を仮押さえ。

その上で、お客様に再度連絡、そういえばゴルフ手配のご確認ですが・・・
『あ、実はね、一緒に行く人が取ってくれたのよ』(なーんだ。ヨカッタ)
ふぅ、仮押さえは無事にキャンセル。
これで万が一予約漏れだったら、仮押さえは生きてくる。
必ず行動には伏線を貼っておくこと。切り札のカードを持つこと。
これって自分のサービスに自信を持つ上でも大事なことだ。

そういえば、一番最初で働いていた実家近くの温泉ホテル。
そこで働いてた時も先回りするの、好きだったな。
大量の荷物のお客様、別の一人がエレベーターでお客様を御案内する間、
入り口でお辞儀をしてドアが閉まるのを確認し、私はお客様が降りる階まで階段で猛ダッシュ
チーン、とドアが開いた瞬間、そこにまた私がいる、というわけ。
複数部屋だったり荷物が多い場合、そのほうが案内はスムーズだから。
もっともその当時、お客様を驚かせたくてやってたのも半分あるのだが。

・・・でも多分同じことをしろと言われても今の私には無理だ。
きっと息が上がってしまって今の私には階段4階まで猛ダッシュしたあと
何事もなかったかのように振舞う体力はない。
もっとも体力は落ちたがそれなりに知恵も付いたので、そんな不器用な方法じゃなくて
もう少しスマートにやれると思うけど。