季節の境目でカーチェイス

紅葉の塩原を抜け、会津方面へ進む。
そのまま福島に行くつもりだったが、山はもう雪。
奥塩原の山を抜ける時点で道路に積雪こそないものの
周りは白くなり始め、いよいよ本格的に降りだした。
冬タイヤに替えていない車で進むのもどうも気が引けるので予定変更。
途中から南下していざ日光へ。

日光に霧降高原という所がある。
ニッコウキスゲという黄色い花の名前の由来になるぐらいに
夏はキスゲが沢山さいて黄色い絨毯みたいになる。
長野でいう所の霧が峰みたいな感じだろうか。
その名の通り霧が発生しやすい場所で
羊や牛が放牧されている広々とした牧草地が広がっている。

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山はしぐれて雪がちらついていて寒々しい空。
牧草地をぐるっと抜ける細い道の向こう側の空は晴天。
秋から冬へと季節をまたぐ自分のいるちょうどその場所が境目。






その境目からトワイライトゾーンみたいなどこか違う世界に通じてるんじゃなかろうかとか
そんな馬鹿な事を考えながらのんびりドライブ。

有料道路を通りたくないため、細い県道で山を下りる途中
すれ違いが出来ない場所で道を譲って
止まっていたらそのまま私の車に向かってきた車に
ドアミラーを当てられた。
あさっての方向を向いたドアミラー。
ついてないなぁ、とハザードランプを点滅させて停車したら
あろうことかルームミラーに映っていたその当てた車、急発進。
みるみる視界から消えていくではないか。
ガクガクになったドアミラーのまま、
すぐ先の空き地で転回して猛スピードで追いかける。
大事な私の車を壊して逃げるなんて許さない。
ちょっとしたカーチェイス気分。
そうこうするうちに追いついた。
3台前に当て逃げ車発見。

視界に入って余裕が出来たので
走りながら窓を開けて、ガクガクするそれをいじっていたら、カチッ…。
外れた何かが元の場所に戻ったらしく、元の形に戻った。
…あれ、治った。
元通りのドアミラーの車で相手を叱ってもなんだか真実味もない。
というよりも、無駄な争いごとも面倒になってきて完全に戦意喪失。
そのまままた車をUターンして戻ってきた。

ドアミラーは元通りなのでめでたしめでたしなのだが、
誰かにぶつけたら、傷のあるなし、ぶつけた程度に関わらず、
一言言葉が欲しい所。
というかそれって当たり前の事だと思うのだが…。
山を下りていつも行く霧降の温泉の露天風呂に浸かりながらそんな事を考えた。

季節をまたいで、当て逃げ車を追跡し、久々に大好きな温泉にゆっくり浸かり…。
なんだか大冒険な気分の盛り沢山の1日。
本日の走行距離 190キロ。いつもより少なめ。