またやってしまった

うちのホテル、小高い丘の上にあるので道路からエントランスまでのアプローチに階段がある。
その分、当然眺めは最高なんだけど・・・この階段はあれこれ荷物を運んだり
足が不自由なお客様に対してネックになることも時折あったりする。

もっとも・・・今まで私が働いていたホテルは離れ形式の山の中や傾斜地に建つホテルだったので、
外を歩く、階段を何十段も上がり降りするなんてざらだった。
だからその頃に比べればずっと階段は少なくて助かっていたりして。
なんせペースを考えながら喋らないと、
途中息があがってしまってお客様と喋れなくなってしまうんだから。
大抵部屋に着いてお茶を入れながら息を整えたり、
ものすごく重い荷物は後から運んだり、とあれこれ階段対策をしていたぐらいだ。

そんな、階段を一段一段上ってご到着のお客様をご案内していて、
あれこれ談笑しながら荷物を持ち、お客様の1歩先を歩いていた私。
あと数段上がると後ろに雄大な景色を眺めていただけますよ、
どうぞお足元お気をつけ頂いて・・・なんて話をした途端

スポッ!
パンプスが脱げた・・・。

あらら、参ったねこりゃ。
お足元にお気をつけくださいは自分じゃないか。
ちなみにこれ数年前もやったことがある。
別にいつも靴が緩い訳ではないのだが、石で出来た階段の隙間にヒールが挟まってしまったのだ。
靴は隙間にしっかり挟まって抜けない。
一瞬固まるお客様(そりゃそうだ。スマートなアテンドも、さっきまでの笑顔も全部台無しだもの)
いやいや、慣れている私でもこんな事もありますからねぇ、と
靴を拾いつつ笑ってごまかしたけど
いつになっても、何年経っても、どこか抜けている私はやっぱり変わらない。


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