全てが繋がってる

声にも表情がある。
予約は全ての始まりだ。
1本の電話を受ける事で、歯車がゆっくり回り始める。
もし電話で対応が悪かったら、行く前から接客やホテルの質自体も疑うことだろう。
その電話をかける前に、ゲストはゲストなりに雑誌を見たり、インターネットで調べたり
自分なりにイメージを膨らませて電話をかけてくる。
そのイメージを更に膨らませるか。しぼませてしまうか。
実は結構大切な所だ。

ゲストの評価というのは実は全て繋がっていると思う。
つまりは予約の応対も、そのホテルの環境も、フロントの接客もレストランのお料理も
全て繋がって1つの評価となっているということ。
相乗効果でどこかに落ち度があっても、目をつぶって頂ける場合だってあるし
その逆でそれ以外の全てが良くても、全体の評価を下げしまうことだってある。
たとえば立派な建物であってもスタッフの応対が冷たかったり中途半端だったら駄目だと思うし
サービスや雰囲気が伴わなければ、料理だってまずくなってしまう。

だから予約では努めて楽しく仕事をしようとしている。
小さな部屋でPCの画面と1日向き合って仕事をし、
電話の相手とだけ応対をしていると殺伐としてしまうものだ。
そんな中でギスギスした雰囲気で仕事をしていると気持ちだって滅入ってしまう。
自分たちが楽しければ、声だって弾む。+αの案内だって出来るかもしれない。
職場だというのにいつも自分たちが聞きたいCDを持ち込んでいて音楽が流れている。
笑いも絶えない。
仕事量も多いし残業も一向に減らないが、それは正直言うと苦痛ではなかったりする。
それはその空間の居心地がいいから。
前向きな気分でいられればどうやって仕事の効率を上げようか、どうしたらもっといい案内ができるか。
そんな風に仕事に関しても前向きに考えられたりする。
勿論気分で左右されるのが全てではない。
だが、お客様の評価が全て繋がっている、というように
スタッフだって人間。全てが繋がっているというのも事実。
努めて明るく振舞おうと作った声の表情よりも
自然に出てくる弾んだ声の方が印象がいいに決まってる。

そんな雰囲気作りをしてくれている柔軟な上司に心から感謝。