ぬっこ、はまぐりを食らう

よく地震が来る前に、犬が無駄吠えしたりカゴの中の鳥が暴れたり
イルカが海に打ち上げられたりする話を聞くのだけれど
どうも…私にもそんな身体機能が作動するようだ。

大した予知にもならないのだが、地震が来る前に…ひどい耳鳴りがする。
気のせいだろうかとも思った。
そもそもそんな機能、要らないし気味が悪い。
だが…時間差はあれど、どんぴしゃり。
耳鳴りがする時、めまいがする、まさにその時には大きな地震は来ない。
だけど、それがぴたりと治まると…ごごごごっと、やってくる。
昨夜は血圧でも高いんだろうかというほど耳鳴りと更にはめまいまでする。
思わず圧計まで戸棚から持ちだしてきて計測する始末。(特に異常なしっ)
・・・朝、起きたらきれいに治っていた。
来るのか?そうなのか?
 
家で地震に遭うのも怖いので…揺れが一番気がつきにくい車に乗ってドライブに。
すると、ほどなくして携帯からの緊急地震速報のけたたましい音。
そして車ごとゆさゆさゆさゆさっと。
震度5弱だった。しかも震源も今までで一番近い場所。
 
もともとこんな事、今まで経験がない。
というよりもこれだけの大きな地震自体、生まれて初めての事。
まるで眉つばものの話、都市伝説みたいで嫌なので
調べてみたら磁場が関係するとかしないとか。
ふぅむ。本当なのだろうか?
 
で、今耳鳴りがするかどうかは…内緒である。イメージ 1
来るべき地震を感じたくないと出かけた場所。
そこは茨城県南部の鹿嶋市
(結局住んでいる場所よりも震度が大きい方に出かけてしまった私…)
ハマグリが食べたくなり、出かけたものの、
震災の影響で鹿嶋産はまだ揚がらないとのこと。
九十九里産のものを購入して…夜は念願の焼きはまぐり。
はまぐりのちょうつがいをナイフで切り、魚焼き網に乗せる。
じゅうじゅう、シュウシュウと音を立てながら
はまぐりの殻がやがて口をぱかっと開ける。
 
 
醤油少々とみりんと酒を混ぜた特製たれをじゅわっとかけ、
とろりとしたハマグリの汁と、たれが混ざり合う頃には、殻がパチパチと音を立てて焼け始める。
トングで、汁をこぼさないように粗塩を持った台をつくったお皿に慎重に移してあつあつの身を頬張り
特製たれと混ざり合った汁を貝ぐちすいっと頂いて。
あぁ幸せな瞬間。地震なんぞ忘れるひとときだ。(結局食べ物を与えておけば幸せなおめでたい性格だ。)
海は、こんなにも滋味あふれるものを与えてくれもし、それでいて、薙ぎ払い、大切なものを奪いもする。
そんな事を考えた。
 
なんとなく鹿嶋に行って鹿嶋産のはまぐりが食べられなかったのがとても残念なので、
夏にまたリベンジ決定である。
その頃には、鹿嶋のお隣の、鉾田市のメロンもいい時期だなぁ…。