ああ、帰ってきたんだ私

あれこれ日々の動きが速すぎて、ついていくのに精一杯。
書きたいことは沢山あるのだけれど、何よりも嬉しかった今日の出来事。

体調を崩して働けなくなったのが昨年の10月のこと。
それから9ヶ月。
やっと戻ってきた。ホテルの現場へ。

正式オープンではないのだが、今日は社長とお客様の食事会。
道路で到着を待ち構えて、車の後部座席のドアを開けてお客様に声をかける。
荷物を持ってご案内する。
その瞬間、ああ私、戻ってきたんだ、といろんな思いがこみ上げて
身震いしそうなほど身体の底から湧き上がる思い。
両手を勢いよく振り上げてバンザイしたい気分だ。

環境も、規模も、一緒に働く仲間も、仕事に求められる責任も変わった。
規模は今までで一番小さいし、責任は一番重い。
そして一緒に働く仲間の結束は一番強い。
だけど、このぴりぴりした緊張感、それだけは変わらない。
お客様の予想と違う動きに、げっ!と思いながらそれを見せないように動き回る。
ゲストの動きを先回りして予測し、あれこれ瞬時に算段を練って行動にうつす。
そして1人が動き出したのを察してある者はアシストに回る。
ある者はまた別の動きをする。そんな繰り返し。
私がホテルの仕事で最も重要なのはマニュアルではない、人だ、という事の所以だ。
だってゲストの動きはみんな違う。
その場で考えながら行動にうつさないと、その流れが滞る。
マニュアルで定める必要があるような規則的な流れというのは確かにあるけれど、
この仕事の醍醐味って、突発的に起きる変則的な流れをいかにスムーズに流すか、
ということに尽きるんじゃないだろうか。

ふと見るとみんなスーツに身を包み、表情も別人。
それぞれ持つ思いは違えど、感慨深いのはきっとみんな一緒。

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お客様がお帰りになった後、皆で並んでカウンターに座り
板前さんが握ってくれるお寿司の試食会。
ワサビが食べられないことをさんざん馬鹿にされながらも
楽しいひととき。
料理長さんが、お客様と掛け合いながら料理を作り、
そしてお出ししていく事の楽しさをしみじみ語っていたけれど
私たちサービスする側もきっと一緒だ。




そして先週から寝食を惜しんでやり続けていた自社ウェブサイト。
アレンジを加える部分はまだまだあるけれど、骨組みは一応完成。
社長にも気に入って頂けたようで、ほっと一安心。
1日168時間な気分がようやく一段落。ああ今日はゆっくり眠れる。

これはゴールじゃない。これからがスタートだ。
とはいえ、明日からはまたあれこれオープン準備に奔走の日々が戻ってくる。