まさかサクラとは…

ありえないような本当の話。

今日は臨時レストランのお客だった。
昨日はサービススタッフだったというのに、である。
自分でお金を払って食べに来た訳でもない。
ただ…今日は入っているゲストが1組だけ。
レストランがちょっと寂しいから、ゲストとして入って欲しい、と。
仕事で残っていた他の先輩2人と3人で。つまりサクラである。

適当にありあわせのものが出てくるのかと思ったら、ゲストに出すのと同じ12000円のコース。
というよりも更にアレンジ豪華コースだった。
天然にがりの生とうふ、有機野菜のサラダに目の前で切り分けるローストビーフをそえたもの、
山菜や季節野菜、海の幸の天ぷら、寿司いろいろ、そして契約農家からのフルーツ…
普通におなか一杯。
っていうか周りのスタッフからしてみたら、何故あんたたちが席に座っている?!という。
レストランの前を通るたびに皆目を丸くする。
…サクラなんだから、見ないで、何だか気まずい。

サービスしてもらうのも申し訳ないし、
ゲストの手前とりあえず立派にサクラを演じなければいけない。
美味しいながらも何だか肩身の狭いディナー。
ちなみに自分達が食べたお皿やレストランは営業終了後自分達で片付けた。
なんだか変な感じ。